こんにちは、ろき(@rokilog_blog)です!
私は2020年2月の試験で日商簿記3級(以下、簿記3級とも記載)に合格しています
その経験から効率の良い勉強法を皆さんにお伝えしていければと思っています
この記事は以下の悩みや不安を持つ方にこそ読んでもらいたいです
こんな方におすすめ
- 簿記に興味があるけど難しそうだと感じている
- 独学で合格できるのか知りたい
- 独学で勉強したいけど効率の良い勉強法が分からない
- お金をかけずに短期間で簿記3級を取得したい
これに当てはまる人や少しでも簿記に興味を持っている人が
簿記3級に挑戦できるように色々伝えていきたいと思っています
はじめに結論から言っておきます
おすすめの独学勉強の流れ
- 教材等を用意する
- 過去問を見てみる(サラッと見るだけ)
- テキストの目次を全部見る
- テキストをざっくり一周読む
- テキストをもう一周読みこむ
- 過去問に挑戦
- 分からないところをテキストで確認
- 6,7を繰り返す
先に簡単に結論だけを言いましたが
これらについては補足したいことがいっぱいあります!
それでは行きましょう!
こんな人が書いてますよ
簿記の実績
- 2020年2月 日商簿記3級 合格
- 2020年7月 全経簿記1級 合格
- 2020年11月 日商簿記2級 合格
簿記に関する勉強は全て独学で貫いてきました!(iPadを活用)
実用性よりも試験合格に特化した勉強法で2級まで最短合格しています
-
自己紹介します
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【日商簿記】私が簿記を勉強したきっかけ!体験談を元に話していきます【人生の岐路】
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簿記3級を独学で勉強するメリット・デメリット
独学のメリット・デメリット
- メリット:好きな時間に勉強ができる、教材費だけで始められる、自分のペースで進めやすい、自分で考えて理解する楽しさがある
- デメリット:非効率的で勉強時間が長くなりがち、質問や相談をする相手がいない
これらは簿記3級だけでなく、独学での勉強であればどれにも言えることです
それらを組み合わせた、私が思う一番の独学のメリットは
時間もお金もない社会人や主婦(夫)が、少ない費用で、限られた時間を利用して少しずつ勉強することができる
ということです
逆に言うと、時間にもお金にも余裕があるなら、独学を選ぶメリットはあまりない
と言い切れるくらいです
独学で勉強する人のほとんどはその余裕がなく、独学しか選択肢が無いから独学で勉強しているのです
もちろん、中には独学で自分の力を試したい人や謎の独学信者もいます
独学で勉強したから凄いとか偉いとかは無いので、勘違いはしないようにしましょう
むしろ、独学は通学や通信で勉強している人達よりも不利な状況で勉強しているという自覚を持ち、その人達よりも努力するという意識で勉強していかないといけません
はっきり言っておくと、独学は大変ですし、楽ではありません
しかし、その苦労を上回るくらい、お金や時間に対するメリットが大きいのも事実です
だから私も独学で簿記を勉強しました
独学・通学・通信のメリットデメリット
おすすめの独学勉強法
さて、簿記3級を独学で学ぶメリット・デメリットが分かって
独学で勉強する決心がついたことと思います
さっそくその勉強法について紹介していきます
試験までの簡単な流れ
勉強の流れ
- 教材等を用意する
- 過去問を見てみる(サラッと見るだけ)
- テキストの目次を全部見る
- テキストをざっくり一周読む
- テキストをもう一周読みこむ
- 過去問に挑戦
- 分からないところをテキストで確認
- 6,7を繰り返す
1.教材等を用意する
用意するもの
- テキスト1冊(1冊だけ)
- 過去問1冊
- 電卓
おすすめのテキスト
おすすめのテキスト2冊
- スッキリわかる 日商簿記3級 第13版 [テキスト&問題集] (スッキリわかるシリーズ)
- 簿記教科書 パブロフ流でみんな合格 日商簿記3級 テキスト&問題集 2022年度版
このどちらかを選ぶことをおすすめします!
ザックリ言うと、猫か犬かの違いですが
スッキリの方はネコキャラ「ゴエモン」の世界で起こっている事例を1つ1つイラストを交えて解説をすることで、イメージや理解がしやすいものになっています
パブロフの方は犬のパブロフくんと会計士のお兄さんのやり取りを4コマ漫画にしたものや可愛いイラストを用いていて、初学者でも取り組みやすく、取引の流れも理解しやすいものになっています
おすすめの過去問
おすすめの過去問(大事なのは解説が分かりやすいかどうか)
- 合格するための過去問題集 日商簿記3級
注意ポイント
過去問は「〇月検定対策」と頻繁に最新版が出るため、購入する際には注意が必要です
というのも、出題範囲やレベルなどが年々変化してきているため、あまり古いものをやっても無駄になる可能性があるからです
実際、2021年6月に実施された第158回の簿記3級の試験は
試験の範囲に大きな違いはなくても、出題形式が少し変わっており、苦労した受験生が多かったようです
(参考:日本商工会議所Webサイト)
では、それ以前の過去問では役に立たないのかというとそうではありません
第158回はそれ以前の大問1,3,5の3問を切り出した様なイメージでした
特に、大問1の仕訳は数こそ増えたものの内容は変わらなかったため
過去問の大問1をひたすらやるだけでも効果はあります
おすすめの電卓
おすすめの電卓(一生モノ)
シャープ EL-G37 学校用電卓 12桁 早打ち機能(2キーロールオーバー)
細かい計算をするのに電卓は必須です
普段はスマホの電卓があるから計算に困ることはありませんが
試験でスマホの電卓を使用することはできません
電卓は電卓でも、機能に様々な違いがあります
簿記2級やその先まで勉強する可能性がある人はぜひこの電卓を購入することをおすすめします
ちなみに私も愛用していて、強く押し込まなくても入力ができるため使いやすく気に入っています
その他(合わせて購入してもいいかも)
電卓を使いこなすために
パブロフくんと学ぶ電卓使いこなしBOOK
電卓でできることは、ただ足し算や掛け算などで答えを出すだけではありません
例えば、150円のものを7個買ったときと8個、9個買ったときのそれぞれの金額やその合計を求めたいときどうしますか?
150×7= 「1,050」
150×8= 「1,200」
150×9= 「1,350」
1,050 + 1,200 + 1,350 = 「3,600」
(「」書きは表示される結果)
と一般的にはこう計算すると思います
これを電卓で打つと合計33回以上はキーを押すことになります
しかし、電卓の機能を生かせば
150×7= 「1,050」
M+
8= 「1,200」
M+
9= 「1,350」
M+
RM 「3,600」
(「」書きは表示される結果)
「150」と「×」を打った後に「7=」「8=」「9=」と順番に打っていくだけで
それぞれ「1,050」「1,200」「1,350」と出ます
さらに「1,050」が出たときに「M+」を押して、「1,200」と「1,350」の後にもそれぞれ同様に「M+」を押し
最後に「RM」を押すと、合計の「3,600」が出てきます
すると、入力するのは「150」で3回「×」1回「7,8,9」それぞれ1回「=」3回「M+」3回「RM」1回の14回で済みます
すごくないですか?
半分以下の回数で計算することができるということは
それだけ時間の短縮になるということです
しかもこれは一例に過ぎません
このような計算を簡単にする機能が電卓にはたくさん備わっているのです
これらを知っていて使いこなせるかどうかは試験で考える時間をどれだけ作れるかに関わってきます
電卓をうまく使いこなして賢く計算をしたい人はぜひ上の本を読んでみてください
2.過去問を見てみる(サラッと見るだけ)
独学ではまず最初に過去問を見ます
というのも、どんな問題が出るのか分からずに知識を詰め込むのは無謀だからです
通学や通信などでどこが出るのかどこが重要なのかということを教えてもらえるなら良いのですが
独学ではそれらを自分で判断するしかありません!
そのためあらかじめ過去問を見て、どんな風に問題が出されているかということを把握しておくことで
テキストで学習するときに覚えておくべきことが自然と判断できるようになります
また、先ほどおすすめの過去問を紹介したときにも話しましたが
出題形式が変わりつつあるため、今後過去問と違う出題の仕方になるかもしれません
なるべく最新の過去問で勉強できるように購入するタイミングは考えた方が良いでしょう
3.テキストの目次を見る
過去問でどんな問題が出ていたかを確認したらテキストに移ります
まず、テキストの目次で学習の流れを把握します
例えば、スッキリわかるのテキストでは
大きく「簿記の基礎編」「仕訳編」「帳簿編」「決算編」の順に分けられており
それがさらに章分けされていますが、その章の約7割は仕訳編です
この時点で
- 仕訳というのが大事だということ
- 最後に出てきている決算というのが簿記3級の最終目標であること
が分かると思います
ここではそれで充分です
「細かい仕訳を重点的に学んでいき、それを用いた各種帳簿の作成方法を覚え、最終的には決算書類を作れるようになる」
この仕組みがなんとなく理解できれば
次からの工程で効率よく学ぶことができます
4.テキストをざっくり1周読む
今まで過去問と目次を見てきて
- 最終的に何ができればいいのか
- どのような流れでそれができるように学習していくのか
ということがなんとなく理解できたと思います
そしたらようやくテキストを読み始めます
ただし、いきなり完璧は目指さないでください
無理してできるようにならなくて大丈夫です
しばらく先に進んでから分からなかったところに戻ってみたらすぐに理解できたなんてことはよくあるものです
一個一個悩んで進んでいくより、先に進んでしまった方が時間を無駄にせずに済みます
まずは、それぞれの仕訳のその処理を行う理由とやり方だけ理解してください
そのページを学習しているときだけ分かれば問題ありません
5.テキストをもう1周読み込む
テキストを1周し終えたら
問題集や過去問に移りたくなる気持ちを抑えて
再度テキストを読みます
すでに1周しているため、どの仕訳がどんなときに使われるのかということが分かってきていると思います
それをイメージしながら今度はそれぞれの仕訳が完璧になるように読み込んでいきます
(もしまだどんな試験でどんな風に仕分けや帳簿作成が必要になるかイメージがつかない人は先に過去問を1回分だけやってみてもいいかもしれません)
ここで大切なのは章ごとの一連の流れを意識してそれを仕訳できるようになることです
例えば、
- 100円の商品を掛けで仕入れ、引取運賃10円を現金で払ったとき
仕 入 110 | 買掛金 100 |
現 金 10 |
- 買掛金100円を現金で支払ったとき
買掛金 100 | 現 金 100 |
- 品違いや傷などで返品や値引10円があったとき
買掛金 10 | 仕 入 10 |
というように、最初の取引からの一連の流れをイメージして仕訳ができるようになることが大切です
なぜかというと、仕訳で困ったときにその流れを思い出すことでそれを解決できるからです
例えば、過去に掛けで仕入れた商品を返品するときの仕訳で
何を借方貸方にすればよいか悩んだとしても
商品を仕入れたときの仕訳を作ることができ、それを取り消す仕訳をするということを覚えていれば
仕入と買掛金の借方貸方を入れ替えるという返品の仕訳に辿り着くことができます
このようにまずは章の中で仕訳の知識を繋ぎ合わせて覚え
それから章と章を繋げていき、最終的には帳簿にすべての仕訳が繋がるようにします
そうなれば仕訳から帳簿作成まででもう困ることはありません
仕訳を忘れたときも、関連する仕訳から辿っていくことができます
ただし、実際にすべてを繋げて覚えることは難しいと思いますし、一朝一夕ではできないと思います
私がここで言いたいのは、そういう意識で勉強しているかどうかで特に仕訳の理解には大きく差ができるということです
「仕訳を制したものが簿記3級を制する」と言いますので、仕訳とその流れを覚えることを第一にテキストを読み込んでください
6.過去問に挑戦する
ここでやっと過去問にとりかかりますが
過去問は3回ずつ解きます
3回ずつというのはどういうことかと言うと
ポイント
1回目:まず、制限時間どおりに解く(丸付けはまだしない)
2回目:解答を見ずに、続きを時間無制限で解く
3回目:解答を確認し、復習をしてからもう一回解く(制限時間どおりに)
ということです
これに何の意味があるのかというと
1回目で「自分が今、試験で発揮できる実力を知る」
2回目で「自分の今の能力の最大値を知る」
3回目で「知識の定着や自分の実力の向上を確かめつつ、問題を解ける感覚に慣れる」
といった目的があります
1回目は、制限時間がある中で自分がどれだけできるのかを知るためのものです
分からない問題もどこまで考えられて、どこまで分かっているのかを計算用紙に残しておきます
2回目は、時間という縛りがない場合、自分がどれだけ解くことができるのかを知るためのものです
時間制限なしと言っても、いくら考えてもできないものはできませんので
ほどほどにして切り上げてください
なお、1回目と同日でも翌日以降でも良いです
注意ポイント
あまり時間を空けすぎると1回目との比較ができなくなってしまうので、なるべく早めに!
3回目は、2回目のあとの復習でどれだけ知識を身に着け、解法を自分のものにできたかを確かめるためのものです
過去問を解く上で、この復習がもっとも大切です
忘れてしまったものや知らなかったことなど、ここでどれだけ覚えられるかによって試験の合否が分けられると言っても過言ではありません
この復習の成果を3回目の試験で発揮することができれば
問題が解ける感覚を味わうことができ、本番へ向けてのモチベーションも上がります
7.分からないところをテキストで確認する
3回目が終わった後も分からないところはしっかりテキストで確認します
過去問の解答だけでは理解できないことも頻繁にあります
知りたい情報も、目次を見ればすぐにどこに載っているのか分かるため
私も過去問に入ってからは、テキストを仕訳の辞書のように感じていました
これらのテキスト(スッキリ、パブロフ)はそれだけ頼りになるものだということです
この後また過去問を繰り返し解いていきますが、解答をみてもいまいち納得できないということがあれば
すぐにテキストを確認してみてください
ただ、いくら優秀なテキストがあるからと言っても、何度も同じことでテキストを振り返っていてはいけません
試験本番にはテキストは見れないのですから、あまり確認する癖をつけすぎるのもよくありません
なので、確認したらそのページに付箋やチェックなどをつけて、過去に確認したことがあることを分かるようにしておきましょう
そうすれば少なくとも2度目には、また同じことについて確認していることに気づき
次は無いように覚えようとするでしょうし
それを自分の苦手としても把握することができます
8.6,7を繰り返す
過去問を解いて、さらにテキストで確認することができたら
そこではじめて次の回の過去問に移ります
何回分やったから安心とは言えません……
ただ、過去のものになればなるほど試験のレベルは簡単になっていきますし
出題範囲のずれも大きくなってきますので
そこまで何十回も遡って解いていく必要はないです
正直ここ5回分程度をできれば十分だと思っています
その分1回1回の過去問を分からないことが無いレベルまでやりこむ方が効率が良いです
ただし、仕訳に限ってはどれだけ数をこなしたかがものを言うので
大問1のみやっていくのもありだと思います
実際私も、第154回を受験しましたが、とりあえず第100回の大問1まではやりました
しかし、第130回あたりからどんどん手応えがなくなり
「え?ここまででいいの?」といった問題ばかりでした
車両の減価償却費を計算するだけなど、拍子抜けしてしまう問題も多くありました
(近年は、減価償却費を月割りで計算したり、新たな車に買い替えたりと追加作業が多い)
話を戻すと、とりあえず過去問は5回分を目安にやりこんでいき
余裕があればもっとやるという感じで良いと思います
もっとも試験直前まで過去問をやっていることがないように
数日前には終わるように頑張りすぎないように注意しましょう
まとめ
私が実際にやってみた独学勉強法の流れを説明してきましたが
いかがでしたでしょうか?
- 教材等を用意する
- 過去問を見てみる(サラッと見るだけ)
- テキストの目次を全部見る
- テキストをざっくり一周読む
- テキストをもう一周読みこむ
- 過去問に挑戦
- 分からないところをテキストで確認
- 6,7を繰り返す
というざっくりした流れで説明しましたが
さらに簡単にまとめると
最後に、私が簿記3級を独学で受験して合格した感覚から言えるのは
結論
- 簿記3級は難しくはない!
- 独学で十分合格可能!
- おすすめのテキスト1冊と過去問1冊で十分!
- 仕訳を完璧にすることが一番大切!
ということです
ろきの一言
やらないとできるかどうかなんて分かりません
少しでも独学でのチャレンジに興味があるならやってみましょう!
失敗しても失うのはテキスト代と過去問代、受験費用を合わせて1万円にも満たない金額です
あなたの挑戦したい、頑張りたいという今の感情は
きっとそれ以上の価値があるでしょう
iPadを活用したより効率的な学習!